2025.02.19
退職代行の利用でかかる費用まとめ!依頼料金以外に発生する金額とは?
近年、いろんなメディアで注目を集めているサービスが退職代行。
「退職を自分から上司に言い出しにくい」
「パワハラで精神的に参ってしまって明日から会社に行きたくない」
「お金を払ってでも今すぐ会社をやめたい」
など、若者だけではなく様々な年代で退職代行サービスの利用が増えています。
そして、退職代行を行う業者も増えており、退職代行の依頼料金も幅広い金額があります。
中には、追加費用がかかる退職代行サービスも。
そこで、本記事では退職代行サービスの利用でかかる費用から、依頼料金以外に発生する可能性がある内容についてまとめました。
退職代行を使いたいけど、大きな金額は払いたくないと考えている場合はぜひ参考にしてください。
退職代行でかかる費用一覧
はじめに、退職代行で発生する費用をまとめて紹介します。
退職代行には退職代行依頼料の他にも「対応する範囲」や「残業代、有給の請求」などによって様々な費用が掛かる場合があります。
退職代行の利用で必ず発生する費用、発生するかもしれない費用は以下の通ろです。
- 退職代行業者への依頼費用(必ず発生)
- 訴訟などによってかかる弁護士費用(可能性小)
- その他追加費用(サービスによる)
退職代行業者への依頼費用は必ず発生する費用です。
それ以外については基本的には考えなくても大丈夫ですが、問題を抱えている、もしくは依頼する退職代行サービスによっては発生するので注意が必要です。
それでは、それぞれの費用、料金について詳しく解説していきます。
退職代行業者への依頼費用
まずは退職代行業者への依頼費用についてですが、正社員、アルバイト、公務員など雇用形態で異なる場合があります。
退職代行の依頼料の平均相場としては下記となります。
雇用形態 | 平均相場 |
---|---|
正社員 | 22,000円 |
アルバイト | 12,000円 |
公務員 | 55,000円 |
しかし、依頼先によっても金額が異なり、さらに退職代行サービスの運営がどこに該当するかによっても金額が変わってきます。
そもそも退職代行サービスは下記の3種類の業者に分かれるのです。
- 民間企業
- 労働組合
- 弁護士
それぞれの依頼先にも退職に関して対応できる範囲が決まっており、対応範囲が一番広いのが弁護士となりますが、その分費用も一番高いという特徴があります。
具体的な金額については本記事の退職代行業者別の依頼料金一覧にて解説しています。
訴訟などによってかかる弁護士費用
退職をする際に会社から訴えられた場合や依頼者側がパワハラや残業代請求などで訴える場合は別途弁護士費用を支払うことで訴訟を行ってくれます。
弁護士費用は依頼先の弁護士によっても異なりますが、請求金額が300万円以下の場合、請求金額の8%が弁護士費用として加算されます。
しかしあくまでパーセンテージは依頼先の弁護士によって異なり、8%は目安となります。
例えば給与の未払い金が10万円あった場合、8%である8,000円が弁護士に依頼する際に必要な費用となるイメージです。
しかし、中には弁護士費用が不要の弁護士事務所や訴訟内容によっても追加金額が異なる弁護士事務所もあるので、検討される際には、一度弁護士監修の退職代行で無料相談も行っているので、是非相談してみてください。
その他追加費用
退職代行業者によっては様々な追加費用が掛かる場合があります。
先ほど紹介した弁護士費用以外にも労働組合に依頼した際に掛かる「労働組合加入金」
弁護士事務所の場合「印紙代などの実費経費」が追加で掛かるケースがあります。
また、残業代や未払い金などの請求に成功した場合は報酬金という形で請求額の20~30%の追加費用がかかるサービスもあるのです。
先ほどの例でいうと、10万円の未払い金の請求に成功した場合、報酬金が2万円~3万円となり、追加費用として加算されます。
他にも会社との連絡回数の制限があり、超過した場合に追加料金が発生したり、即日退社などのオプション費用として追加料金が発生する場合があります。
もちろんすべての退職代行サービスで追加費用が発生することではありません。
追加費用が発生する退職代行サービスのほうが少ないのです。
退職依頼する際には、追加費用があるのか、あるなら追加料金はいくらなのか。
しっかりと確認したうえで退職依頼した際に総額がいくらになるのかを把握しておきましょう。
それでは、退職代行業者への依頼料金以外の弁護士費用と追加費用に関して、更に詳しく解説していきます。
退職代行業者以外にかかる内容と金額
ここまで、退職代行への依頼費用以外に掛かる費用について解説しました。
ただ、途中でも解説しましたが、基本的には退職代行業者へ依頼した際には依頼料金以外はかからないケースが多いです。
ただ、かと言って後々追加で支払わなければいけない料金が出ないように、知識として身につけたうえで退職代行を業者に依頼するのがおすすめです。
それでは、退職代行業者への依頼費用以外の下記について、事例を挙げて詳しく解説していきます。
- 弁護士費用
- 追加費用の内容と金額
決して安くはない費用なので、自分に必要なものなのか、損しないようにしていきましょう。
弁護士費用
退職代行を依頼する上で弁護士監修、運営の退職代行の場合、なにか問題があったとしても解決してくれますが、弁護士費用がかかる可能性があります。
退職の意思を伝えるだけであれば弁護士費用がかかることはありません。
ですが、退職する過程でトラブルが発生した場合、突発的に追加費用がかかるケースもあるのです。
例えば、
- 社用車で事故を起こしていたことが発覚し、会社側から損害賠償請求をされてしまった場合
- パワハラによる慰謝料請求をしたが、会社側に払う意思がない場合
などでは、弁護士費用として追加料金を払い、法律に則り請求を行ってもらうなどの事例があります。
弁護士費用の計算方法としては弁護士の介入によって獲得が見込まれる金額(経済的利益)を元に計算され、経済的利益が300万円以下の場合、着手金は経済的利益の8%、300万円以上3000万円以下の場合は5%+9万円が目安となります。
例:パワハラなどによる慰謝料の見込み額(経済的利益)が100万円だった場合、着手金は8万円程度が目安となります。
しかし、弁護士事務所によって着手金が異なりますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
中には退職代行のみのプランと弁護士費用を含めたプランにで分けているサービスもあります。
退職の意思を伝えることを基本とするライトプランと上記の事例などの何かトラブルがあった際に対応してくれるフルサポートプランの2種類です。
途中でプランを変更することも可能な場合もありますので、ライトプランとフルサポートプランの差額が追加料金となります。
相場としてはライトプラン3~5万円、フルサポートプランは7~10万円となります。
追加費用の内容と金額
弁護士費用の他にも退職代行でかかる費用には様々な追加費用があります。
ただ、すべての退職代行業者が追加費用があるわけではありません。
退職代行業者の“中には”、追加費用を請求する業者があるのです。
追加費用には退職代行業者が各種手続きなどを行うためにかかった費用である交通費、通信費、収入印紙代などの実費。
他にも残業代、退職金などの請求に成功した際に、回収額の20~30%の追加費用(報酬金)がかかるケース。
依頼費とは別で労働組合への加入料金がかかるなど。
サービス内で追加費用の案内がある退職代行業者をいくつかまとめてみました。
内容 | 金額 | サービス名 |
---|---|---|
労働組合費 | 2,000円 | 退職代行jobs リーガルジャパン |
残業代や退職金の報酬金 | 回収額の20~30% | 弁護士法人みやび 青山北町法律事務所 弁護士法人ガイア |
上記の表は追加費用がかかる可能性がある退職代行業者とその内訳をまとめたものです。
追加費用の情報が公開されていない場合もあるので、依頼する際には見積などで内訳が明確に確認できるかどうかが大切です。
退職代行業者別の依頼料金一覧
最後に退職代行を依頼する際に抑えておくポイントとして、どの業者に依頼するかによって対応範囲や料金が異なってきます。
退職代行業者は下記の3種類にわけられます。
- 民間企業(退職代行業者)
- 労働組合
- 弁護士
それぞれの業者には対応できる範囲や相場金額などが大きく変わるため、会社の社風やご自身の状況に合わせて選びましょう。
退職に関する対応範囲については下記の表になります。
それではそれぞれの業者の特徴について、詳しく解説していきます。
民間企業(退職代行業者)
まず、民間業者は低価格であるが退職の旨を伝えること以外はほとんど対応ができないことが特徴です。
民間の退職代行業者の主な業務は以下の通りです。
- 退職の伝達
- 退職に必要な書類の作成
- 退職後のやりとりや手続きのサポート
また、民間企業の特徴として退職を断られてしまった際の会社との交渉や何かトラブルがあったときにサポートができません。
ですが、その分3つの業態の中で一番価格が安く、退職する意思を代わりに伝えてほしいという方にはおすすめです。
費用の相場としては1万円~5万円ほどとなります。
労働組合
労働組合は退職の旨を伝達するだけではなく、団体交渉権を持っている為、会社側に退職を断られてしまった際に交渉することができます。
労働組合の主な業務は下記のとおりです。
- 退職の伝達
- 退職に必要な書類の作成
- 退職後のやりとりや手続きのサポート
- 退職を断られてしまった際の交渉
- 有給消化の交渉(要相談)
- 残業代や未払い金の交渉(要相談)
しかし、法的な資格がないので賠償金の請求ができないこと、場合によっては残業代や未払い金の請求ができないこともあるので、注意が必要です。
費用の相場としては2万5千円~3万円となります。
弁護士
弁護士監修、運営の退職代行サービスは対応できないことはほとんどありません。
弁護士の主な業務は下記になります。
- 退職の伝達
- 退職に必要な書類の作成
- 退職後のやりとりや手続きのサポート
- 退職を断られてしまった際の交渉
- 有給消化の交渉
- 残業代や未払いの請求
- 損害請求
費用に関しては退職代行サービスの3種類の中で一番高い価格帯となり、相場に関しては5万~10万円となります。
自分にあった退職代行サービスを選ぶようにしましょう。
まとめ
本記事では退職代行サービスの費用、依頼料金以外の追加費用などについて紹介しました。
中にはとんでもなく安い退職代行業者も存在します。
ですが、安すぎるというのもリスクを伴うことを忘れてはいけません。
ご自身の状況に合わせて、民間業者、労働組合、弁護士監修、運営の退職代行サービスを利用するか判断することが大切です。
中には転職サポートを行っている退職代行業者も数多く存在します。
次の会社が見つかっていなくて退職に踏み切れないという方は是非検討してみてください。