投稿日:2025.05.06 更新日:2025.05.06
退職代行は美容師でも使える?退職金の請求もするなら選び方注意
美容師は「休憩が取れない」「給料が割に合わない」などの過酷な環境で働いている人も多く、特に新人だと
「営業終了後にカットの練習をしなくてはいけない」
「上下関係が厳しく精神的につらい」
と感じている人もおり、離職率が高い業界です。
そんな美容師業界でも退職代行サービスを使っても平気なのか、退職代行サービスで本当に退職できるの?と不安に思っている方もいると思います。
本記事では美容師でも退職代行を使って退職できるのか、退職金はせいきゅうすることができるのか、状況に合わせて業者を選ぶことが大切だということを解説していきます。
目次
美容師でも退職代行で辞められる
まず、はじめに美容師でも退職代行を利用することができるのかについてですが、結論からお伝えすると美容師でも退職代行を利用することは可能です。
法律では正社員などの雇用期間に定めがない者は退職の2週間前までに申告すれば退職を自由にすることができることが定められているため、アルバイトや契約社員よりも退職がしやすい環境にあります。
そのため、美容師でも正社員であれば退職に失敗することはほとんどありません。
※契約期間に定めのある者(アルバイト、パート、契約社員、業務委託など)は上記の法律の適用外となります。
業務委託の場合におすすめの退職代行サービスも後ほど紹介します。
美容師は国家資格である「美容師免許」が必要となるので、基本的にはアルバイトや契約社員ではなく、雇用形態は正社員もしくは業務委託であることが多いです。
そのため美容師が退職する際には正社員であれば上記の法律を使えば、問題なく退職することができます。
大半の退職代行サービスはこの法律を駆使して、依頼者の代わりに退職の意思を伝えるサービスであり、上記の法律は第三者が代わりに伝えても問題なく適用されます。
なので、美容師はむしろ他の職種よりも退職代行サービスを利用して失敗するリスクはほぼありません。
現在では美容師が退職代行を利用しているケースも増加傾向にあります。
他の業種よりも働く環境が厳しく、日本理容美容教育センターが発表した調査結果では1年以内に退職した人が19.7%、3年以内に退職した人は40.9%と離職率が高い業界になっています。
参考データ:理容業・美容業に関する関連データ資料
ではなぜ美容師は離職率が高いのでしょうか?
ここでは、美容師の退職が増えている理由について解説していきます。
先輩のパワハラや残業が多い
悲しいことに美容師業界は上下関係も厳しく、先輩からの罵倒やパワハラなどが当たり前のように起こっている業界でもあります。
特に新人にはつらい環境で、ほとんどのサロンや美容室では営業終了後にカット、カラー、パーマなどの練習をするのが通例となっており、その間は無給で、つまり残業扱いですらないのです。
練習を強制をすると業務として給料を払わなくてはいけないので、あくまでも強制はしていないが、みんなやっているからやった方が良いという雰囲気の先輩たちも多く、練習をしないと冷たい目で見られることもあり、人間関係が難しい職種でもあります。
ヤフー知恵袋のやりとりでは過去の裁判で強制的な練習は労働にあたるため、その分給料も支払う必要があるという判決が出ているようです。
精神的にキツくて利用者が多い
先ほど紹介した、先輩からの圧力や営業終了後の練習などの理由で精神的にも肉体的にも疲れ、病気になり仕事が続けられない人も多数います。
また、上記のような理由から、新人時代が耐えられない、休憩が取れない、労働時間に対して給料が見合っていないなども退職の原因と考えられます。
特に先輩からのパワハラなどで精神的につらかった人は退職を伝えるのにもかなり精神的な負担がかかるでしょう。
そういった負担を軽減するためにも、退職代行サービスを利用して退職する美容師が増えているのかもしれません。
退職したくても辞めさせてくれない
勇気を振り絞って、先輩や店長に退職をしたいと伝えても、中々受け入れてもらえない人もいます。
退職を受け入れられない理由としては主に人手不足が考えられます。
美容師業界は離職率も高く、人の入れ替わりも激しいので、新人は定着しない傾向にあります。
そのため、人手不足となり、店が回らなくなるのを防ぐために退職を受け入れない美容室も沢山あるでしょう。
また、退職を伝える際にも脅しやパワハラなどしてくる最悪なサロンもあります。
例えば
「あんたがいなくなったら、どうやってお店回せば良いの?責任とれるの?」
「なんで簡単なことしかやってないのに退職するの?」
などあたかも自分は悪くないように言われることもあるようです。
ですが、気に病む必要はありません。
自分の人生なので、どうしてもつらいのであれば退職するべきであり、あなたの人生を他人に決める権利はありません。
法律的にも退職の自由はあるし、伝えるのがつらい、退職を受け入れてくれないのであれば退職代行サービスはそういった方を助けるためにあるサービスなので、利用する立派な理由となります。
つらい状況のまま仕事を続けるよりも、自分に合ったところで働く方がとても有意義な時間になるので、なるべく早く行動することが重要です。
美容師で退職金を請求できる条件
次に、美容師が退職する際に退職金を請求することができるのかどうか、退職金の相場について解説していきます。
結論からお伝えすると、雇用側が退職金制度を設けている場合は退職金を請求することができ、退職代行サービスを利用する際にも請求することが可能です。
せっかく頑張って働いてきたのに、退職金を受け取らずに退職してしまうともったいないですし、次の働き口が見つかるまでの生活費に充てることもできます。
自分のペースで就活するためにも、退職金がある会社であれば請求しておくことをおすすめします。
それでは美容師の退職金について詳しく解説していきます。
退職金制度を取り入れている
退職金の有無は法律では決められておらず、社内規定や雇用契約の中で取り決められているものになります。
そのため、勤め先の会社が退職金制度を設けていない場合には退職金の請求はできません。
しかし、社内規定、雇用契約で退職金を支払うルールがあるのであれば、当然、会社側に支払う義務があります。
ですが、美容師は独立が多い業種にもなっているため、退職金制度を取り入れている会社は少ないようです。
また、退職金は引継ぎ業務を行っていないと退職金を支払う義務がなくなる場合もあるため、できれば雇用契約書や社内規定、会社の総務などにどういった内容なのか確認しておくと良いでしょう。
美容師の退職金の相場
退職金は勤続年数、出勤状況、年齢などを考慮して決められていることが多いため、一概にいくらもらえるのかというのは会社によって異なります。
美容師業界の退職金の相場としては以下の通りとなります。
勤続年数 | 5年 | 10年 | 20年 | 30年 | 定年 |
---|---|---|---|---|---|
金額 | 35万円 | 81万円 | 210万円 | 362万円 | 751万円 |
学歴、雇用形態、個人成績からも影響する場合もあるため、雇用契約書をよく確認しておきましょう。
また、退職金制度を利用するには一定以上の期間会社に所属する必要があります。
その期間は会社によって異なりますが、多くの企業は3年以上を目安に退職金制度を設けているようなので、最低でも3年は同じ会社にいないと退職金は受け取れない場合が多いかもしれません。
退職金請求も依頼する場合の退職代行の選び方
退職金が受け取れる条件であっても、退職する罪悪感から退職金を請求するのは精神的に重く、つらいと感じる人も多いと思います。
退職金が受給できる条件であれば、退職代行サービスを利用するのと同時に退職金の請求をすることも可能です。
ただし、退職代行サービスの中には退職金を請求できる業者とそうでない業者が存在するため注意が必要です。
退職代行サービスの運営元には主に民間企業、労働組合、弁護士の3種類が存在します。
民間企業は退職の意思を伝えることができますが、有給消化や退職金の請求など企業との交渉をすることを法律で禁止されているため、退職金の請求を同時にしたい場合は対応できません。
退職と同時に退職金の請求ができる業者は労働組合と弁護士の2種類の運営元となります。
上記の2つの運営元であれば、企業と交渉することができるので、有給消化や退職金の交渉も行うことができます。
他にも万が一会社側に退職を断られてしまった場合でも交渉することで、法的に退職の手続きをすることができます。
対して、民間企業は交渉することができないので、会社側に退職を断られてしまった場合には法律的に退職が可能であっても、弁護士資格を持たない人が依頼者に代わり第三者として法的手続きをしてしまうと「非弁行為」という法律違反に該当してしまうので、交渉することができないのです。
労働組合も民間企業と同様に弁護士資格を持たない人が運営しているサービスですが、国で「団体交渉権」が認められているため、交渉が可能となります。
そのため、退職と同時に退職金の請求も行いたい場合、労働組合か弁護士が運営している退職代行サービスに依頼することをおすすめします。
美容師におすすめの退職代行サービス
先ほど、退職代行サービスの運営元について簡単に紹介しましたが、用途によって業者を選ぶことが重要です。
退職を伝えるだけであれば民間企業でも良いですが、退職金、残業代や給料の未払金の交渉、退職日の交渉などを行うのであれば、労働組合や弁護士が運営している退職代行業者ではないと対応ができないので、運営元をよく確認しておくことが重要です。
ここでは、上記のようなことを含めて、料金が安く、交渉も可能なおすすめの退職代行サービスを紹介していきます。
※料金は正社員の価格となります。
サービス名 | 料金 | 運営元 | 相談方法 |
---|---|---|---|
イマスグヤメタイ | 22,000円 | 労働組合運営 (弁護士監修) |
LINE・WEBフォーム |
退職代行Jobs | 27,000円 | 民間企業運営 労働組合と提携可能 ※労働組合加入金2,000円 |
LINE・電話・メール |
退職代行ガーディアン | 24,800円 | 労働組合運営 弁護士監修 |
LINE・電話 |
それでは、それぞれの退職代行サービスについて詳しく解説していきます。
退職代行イマスグヤメタイ
サービス名 | イマスグヤメタイ |
---|---|
運営元 | 労働組合(弁護士監修) |
料金(税込み) | パート・アルバイト 12,000円 正社員、契約社員、派遣社員 22,000円 業務委託 30,000円 公務員 40,000円 |
当日対応 | 即日対応 |
相談方法 | お問い合わせフォーム・LINE |
対応時間 | 24時間365日無料相談受付 |
支払い方法 | クレジットカード決済 銀行振込 |
退職代行イマスグヤメタイは労働組合が運営している退職代行サービスです。
そのため、有給消化や退職日の交渉はもちろんのこと弁護士が監修をしているので、法的なトラブルがあった際にも適切な処置を行うことができます。
幅広い雇用形態に対応していることが特徴で、退職成功率も100%です。
また、相談は何度でも無料なので、一度で全てを伝えきる必要がなく、小さなことでも良いので気軽に相談できるのもメリットですね。
現在は申し込み者全員に1000円のキャッシュバックや紹介者に10000円のキャッシュバックキャンペーンも行っているので、実質その分、利用料が安くなっております。
後ほど解説しますが、美容師で業務委託で仕事をしている場合、交渉などは労働組合でも難しく、弁護士が対応しなくてはいけません。
その点、イマスグヤメタイでは業務委託も30,000円という格安で受けているので、美容師で退職代行を依頼する場合はおすすめの退職代行サービスとなります。
退職代行Jobs
サービス名 | 退職代行Jobs |
---|---|
運営元 | 労働組合(弁護士監修) |
料金(税込み) | 27,000円 ※労働組合加入金2,000円 |
当日対応 | 即日対応 |
相談方法 | LINE・電話・メール |
対応時間 | 24時間365日無料相談受付 |
支払い方法 | 銀行振込 クレジットカード払い コンビニ決済 後払いペイディ |
退職代行Jobsは労働組合が運営している退職代行サービスです。
顧問弁護士がついているため法的トラブルにも対応でき、6万人の相談実績があるので様々なケースも相談できるので、解決に向けてプランを組み立ててくれるでしょう。
プランによって労働組合費が2000円〜4000円かかる場合があるので、一度無料相談にて費用の相談をしてみるのもありです。
豊富な支払い方法があるのが特徴で、後払いにも対応しているので、今月はちょっと厳しいという方でも利用することができます。
退職代行ガーディアン
サービス名 | 退職代行ガーディアン |
---|---|
運営元 | 労働組合(弁護士監修) |
料金(税込み) | 24,800円 |
当日対応 | 即日対応 |
相談方法 | LINE・電話 |
対応時間 | 24時間365日無料相談受付 |
支払い方法 | 銀行振込 クレジットカード払い |
退職代行ガーディアンは労働組合が運営している退職代行サービスで東京都労働委員会にも認証されている安心・安全の退職代行サービスです。
雇用形態・地域・年齢に関わらず、料金は一律24,800円以外は一切かかりません。
料金が一律なので、料金相場が高い業務委託契約や公務員の方が利用すれば、他の業者よりも比較的安く利用することができます。
退職後も無料で相談ができるので、次の転職先の相談や前の会社からの嫌がらせがあった際などに相談することもできます
美容師を業務委託で仕事をしている場合の退職について
上では美容師を正社員で仕事をしている場合の退職代行について説明しました。
ただ、もし美容師を業務委託で受けている場合は、正社員と同じように退職代行を利用することが難しいケースがあります。
業務委託の場合、業務委託契約書を交わしており、契約書内に退職をする場合の期限、もしくは申し出の期限が明記されている可能性が高いです。
そのため、基本的には契約書のルールにそって退職をする必要があります。
ただ、下記の法律が存在しており、業務委託で美容師をしている場合でも退職代行を使って退職することは可能です。
民法第651条により、依頼主および依頼を受けた側の各当事者で契約を解消する権利
業務委託で退職代行を利用する際には弁護士が対応してもらえる退職代行を利用することが一番リスクがなく退職をすることができる。
もし業務委託で美容師をしている場合は、下記の2つの退職代行サービスで検討するのがいいでしょう。
- イマスグヤメタイ
- 弁護士法人みやび
イマスグヤメタイで業務委託の退職代行
イマスグヤメタイは正社員は22,000円で受けておりますが、業務委託の場合は30,000円と少し料金が上がります。
その理由としては、正社員の場合はイマスグヤメタイの社員が対応し、業務委託の場合はイマスグヤメタイの顧問弁護士が対応してくれます。
そのため、料金は通常よりも少し高くなっているのです。
ですが、美容師を業務委託でしている場合はリスクを少なく、確実に退職まで持っていくことができるため、弁護士に対応してもらうのが一番おすすめです。
弁護士法人みやびで業務委託の退職代行
弁護士法人みやびは、名前の通り弁護士が運営している退職代行サービスとなります。
そのため、退職代行も弁護士が対応してくれるので、業務委託でも退職することができます。
弁護士法人みやびで業務委託の退職代行を依頼する際、料金は77,000円と少し割高となります。
ですが、弁護士法人みやびでも弁護士が業務委託の退職を代行してくれるので、安心して依頼することができるでしょう。
まとめ
本記事では美容師でも退職代行サービスを使っても大丈夫なのか、退職金の請求について詳しく解説していきました。
美容師は他の業種に比べ、上下関係や勤務環境が厳しく、離職率が高いです。
そのため、美容師で退職を悩む人も多い状況です。
本当につらい状況なのであれば退職するのは悪いことではありません。
自分で伝えることが精神的負担となるのであれば、退職代行サービスを使うのもありです。
その際に、有給消化や退職金の請求なども同時に行いたい場合には、労働組合か弁護士が運営している退職代行サービスがおすすめです。